二本松市の派遣前訓練で一緒だった、タイに派遣中の作業療法士の隊員Sさん(男性)が任地を訪問してくれた。
訓練所時代はコミュニティ開発の中では一人障害者支援の内容だった私は、医療系や障害者支援関係の職種の隊員からいろいろ教えてもらうことが多かった。
Sさんは訓練所時代から私の要請内容にも興味をもってくれていて、任地にも行ってみたいと言ってくれた方だ。
そして今回6月中旬のとある日、バンガに来てくれた。
Sさんのたっての希望で、バンガの町の訪問リハビリに同行した。
配属先の上司は日本人の男性作業療法士の訪問に大喜びだったし、バランガイの高齢者団体のリーダーを務める私の語学の先生も、作業療法士の話を興味津々に聞いてくれるようだった。
フィリピンは高齢者に対する支援はまだ浅く、怪我や病気を患っても、リハビリで回復を目指せるのは、お金持ちや学歴のある人が多い気がする。
(もちろん、フィリピンの田舎でも元気な高齢者の発言力は強いが…)
結果、田舎の高齢者が動けなくなると、家族や子供が面倒を見るが、リハビリまでには行きつかない。だから、意外に引きこもりや寝たきりも多い。
そんな状況の中、Sさんは計4人の高齢者または障害者に対して、リハビリをしてくれた。
リハビリ指導を受けた患者さんも最初は緊張していた様子だったけど、Sさんの励ましやアドバイス、そして体を張ったリハビリに少しずつ、よい反応を見せてくれるような様子だった。
家族もなんだかうれしそうな様子だった。
私自身は専門職ではないので、リハビリを施したりすることはできないけど、障害の程度などの簡単なチェックの仕方など、教えてもらえた。
Sさんのような人がもっと、バンガに来てくれればいいのになぁなんて…
リハビリを終えた後、みんなで写真撮影
リハビリを実施するSさん
家族も患者さんにリハビリを行ってみる。