研修期間は3日間。
テーマは、【アジア諸国における高齢者問題問題について考える】
参加国は8か国(タイ、ベトナム、フィリピン、インドネシア、東ティモール、ミャンマー、カンボジア、スリランカ)。
参加者は約44名。
テーマが自分の活動内容である障害者支援とはちがうけれども、町で障害者とされる人は40%くらいが60歳以上の高齢者であることもあり、参加することができた。
JICAボランティアが企画する在外研修は、ボランティアだけではなく、配属先の同僚(CPや上司など、ここでは総じてパートナーと呼ぶ)との参加が条件となる。
年明けから約1年かけて準備を進めてきた。
発表内容をまとめるための高齢の障害者のデータ収集や、法律や条例、高齢者団体の役割や活動を調べたりと…
ボスが障害者ということもあり、飛行機、ホテルの使用について打ち合わせたり、それはそれで
私としては、学びの多いものだった。
研修内容は本当に内容が濃かった。
日本でも社会福祉や医療系の職種についていたわけではないので、日本の高齢者に関する情報は、私にとっても意義のある情報だったし、学びも大きかった。
各国の発表もボランティアとCPが協力し合って、頑張って英語で発表しているところは、すごいなと思った。
(※フィリピンは公用語が英語なので、他国に比べ有利…)
- 各国の発表を聞いてみて、気づいたことは以下の通り。
- フィリピンと東ティモールが意外に似ていたり(宗教がカトリックなのと家屋が似ている)、
- ASEAN諸国一の高齢化の国であるタイは日本に本当によく似ている。
- スリランカは意外に高齢者ケアがフィリピンより進んでいそうだ。
- カンボジアとミャンマーは、フィリピンより、高齢者の状況が過酷そう。
いずれにせよ、現場の人たちの生の声を聴き、シェアできたことは本当によかった。
また、ボスはこの研修を本当に楽しみにしていた。高齢化社会にはまだほど遠いフィリピン(平均寿命68歳、平均国民年齢23歳)では、高齢化社会のイメージがつきにくい。
ちなみにフィリピンは国として母子保健に力を入れている。
ボスはコミュニティにおける障害者と高齢者の問題は共通するものがあると考えていたので、タイでの研修を通して学んだや考えたことは、今後町のために生かされるだろうと思っていた。
また、LTOPという高齢者施設の見学や高齢者宅を訪問していろいろお話を聞く機会を得られた。
例えば、タイの高齢者の年金の金額はフィリピンより圧倒的に多いとか、フィリピンは60歳以上の高齢者は Senior Citizen ID(高齢者ID)をもつが、タイには高齢者IDがないなど…。
タイではボランティアが独居の高齢者宅にお宅訪問するが、フィリピンでは基本的に家族や親戚が面倒見るなど…
一番面白かったのは3日目のワークショッップ。
私たちのグループはフィリピン、ベトナム、タイ。CPの職種もドクター、看護師、ソーシャルワーカーとかバラバラ。
フィリピン以外は英語が苦手ということでなかなかCPが直接意見を言ってくれなかったりすることもあったけど、それはボランティアがうまくサポートトして、各国の意見をうま~く引き出してくれたように思う。
ちなみに、このグループワーク、共通言語が日本語だったり英語だったりする面白いグループワークだった。
発表よりもむしろ過程が大変興味深かった。
たとえば、住居は東南アジアの国々は高床式が多いけれど、実は高さが国によって違ったり
(タイは結構高いが、フィリピンは低め)
独居の老人に対してはトータルケアシステムを適用すればいい(タイ)
家族が朝ご飯を作って出かければいいとか(フィリピン)
歩けない人には、台車を作ってあげればいいとか(ベトナム)…
斬新だと思われるアイディアもあれば、国は違えど同じアイディアもあって、なんだかとっても気づきや発見の多いグループワークだった。
グループ内で英語が一番できるボスは、時として他の人の意見を聞かず、スマホをいじりだしたりすることもあったので、なるべく、参加してもらうよう、他の人の意見を意訳して伝えたりした。
同僚を海外の研修に連れていけることはなかなか珍しい。
その中でも私は偶然、他国の同期隊員に声をかけてもらい、ボスとともに参加することができた。
ボスも嬉しそうだったし、何よりも前よりも自信が持ち、やる気に満ちているように見えた。
これには私もボランティアとしてこの配属先に派遣された任務を一つ完了することができたような充実感を得られたかな…
グループワークの発表
修了証をもらうボス(左)
参加者全員
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